自らを活かし、自らも学ぶ。
「キッズプラザ大阪」は1997年に開館した、日本を代表する「こどものための博物館」。子どもたちが遊びやモノづくり体験を通してさまざまな発見や学びができるプログラムが毎日行われています。来場者の学びをサポートするのは登録されたボランティアスタッフ。子どもたちの興味や関心を最大限に引き出す手助けを行います。人気観光スポットとして常に上位にランキングされるだけに、世界各国から訪れており、現在約1割が海外からの来場者とのこと。それだけに語学に長けた留学生ボランティアたちは大切な役割を担っています。母国語を活かす機会であるとともに、日本語の学びの場にもなっている、そんな現場にお邪魔しました。
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1日平均1500名を超える来場者が訪れます。今回の担当コーナーは「キッズマート」。本格的なレジを備えた空間で買い物体験ができる人気コーナー。
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スタッフを務める孫さん。かごを手渡して、買い物やレジの使い方をレクチャーしたり、スタンプを押してあげたり大忙しです。
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「海外の人も多くなってきて、説明するときは孫君を呼んで代わってもらうんです。ホンマ頼りになります」とシニアのボランティアさんが語ってくれました。逆に子どもとの会話に困ったときは助けにいくことも。
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シニアのボランティアスタッフが多いのも、この博物館の特徴。ボランティアコーディネーターの方によれば「シニア世代からすれば若いボランティアスタッフは孫のようなもので、すごく暖かく接してもらえます」とのこと。
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前回担当した『紙ひこうき大作戦』。一風変わった紙飛行機の制作や飛行実験など知的好奇心をくするぐプログラムになっています。レクチャーや教え方を間近で学習できる機会でもあります。
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『紙ひこうき大作戦』は夏休み限定のイベントで、孫さんも「楽しかった!」と振り返ります。「子どもたちを一緒に手を動かして制作できたことが良かった」と充実感をにじませました。
孫 敬峰さん
ECCコンピュータ専門学校
ゲームプログラム開発コース
- ボランティアの面白い部分
- 子どもとの会話を通して「どんな子どもでも自分の考えをもっている」ことを知ることができます。子どもたちの「侮れない賢さ」に出会うこともしばしばあります。また、ボランティアみんなで助け合って進めていくことも多く、協働することの大切さを感じることができました。
- ボランティアの難しい部分
- 子どもは、こちらから声をかけても返事がない時があります。見た目で分かるときはいいのですが、僕の日本語が伝わっていないのか、外国人なので日本語が分からないのか判断できず迷うときがあります。
- 参加を考えている人にメッセージ
- 学校生活をもっと意義あるものにしたいと思い、ボランティアに参加しました。アルバイトもしていますが、空いた時間はもっとボランティアも頑張りたい。そこで得られた経験は意外と役立つことも多いと感じます。ぜひ一緒にやりましょう。
人生無常、青春有涯、何不多把握機會體験其不凡?
一緒に活動するボランティアさん達は、面倒見がよく、優しい方が多いです。なので、初めてのボランティア活動でも安心して活動ができますよ。博物館でボランティア活動ができるめったにない機会です。責任感を持ってボランティア活動をしていただける方、いつでもご連絡をお待ちしています!
岩下 歩美様(キッズプラザ大阪・ボランティアコーディネーター)
取材時も館内には元気な子どもたちの声が。年間約40万人、2018年の8月で通算900万人の来場者が訪れる人気施設です。ここでは360名以上のボランティアが活躍中です。広い館内には、子どもたちの遊べる遊具のほか、生き物を扱うコーナーや、ニュース番組体験ができるコーナー、コンピューター工房などもあり大人も一日たっぷり楽しめそうな博物館です。子供向けになにかやってみたい人には、気付きがいっぱいありそうなので、スキルアップのためにも良さそうです。山口学園3専門学校からも徒歩圏内、いちど覗いてみては?