地域の人にとって欠かせない演奏会をサポート。
年の瀬に各地で演奏される曲といえば、ベートーヴェンの「交響曲第九番」。淀川区では毎年12月になると「1千人の第九」コンサートが開かれています。本コンサートは「1千人の第九合唱団」が中心となって演奏し、区民の方々も毎年楽しみにしているそう。19回目を迎えた2023年は、淀川区民センターの工事に伴い会場が変わって、大阪成蹊大学駅前キャンパスの「こみちホール」で開催されました。当日は開場前からお客様が並び、コンサートの人気ぶりが伺えました。
開演後、第一部では「美女と野獣」や「ライオンキング」をはじめとしたディズニーの名曲メドレーが演奏され、子どもも大人も楽しめる曲を次々と披露。そして第二部の「交響曲第九番 第四楽章 歓喜の歌」では、第一部に登場したイベント合唱団や大阪成蹊女子高等学校コーラス部も加わり、清らかな歌声が響き渡りました。
戦争や自然災害など多くの困難が起きた2023年でしたが、清らかな歌声に歌い手だけでなく観客も一緒に平和への願いを託す、そんな希望に満ちた演奏会となりました。
今回は5名の学生がボランティアへ参加。開場後にお客様がスムーズに入場できるように、受付とホール内の2チームに分かれて、お客様対応を行いました。学生たちも初めて訪れた会場ですが、お客様をきちんと案内し質問に対応できるよう、5人で情報を共有したりアイデア出し合いながら、ボランティアに従事。「毎年来ている」「楽しみにしていた」などお客様から声をかけられることもあり、区民にとってこの行事がどのような意味を持つものなのかを考えさせらるボランティアです。
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「グーパー」でチーム分けをすることに。「やったことない!」という留学生に、ほかの学生がやり方を教え初挑戦。淀川区の職員さんも交じり交流が広がりました。
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開場し「こみちホール」には次々とお客さんが。チケットは事前に完売しているため、当日券は無しという人気ぶり!
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チケットの確認やパンフレット配布をする受付。トイレや自販機の場所など、会場について聞かれることもあり、学生同士で情報を共有し丁寧に案内をしました。
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ホールの出入口付近では空席を案内し、混雑のなかスムーズに席につけるように案内します。
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いよいよコンサートが開演!ダンスも一緒になった合唱もあり、会場は楽しい雰囲気で包まれました。
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今回は2名の留学生と、エアラインコースの学生3名が参加しました。「混乱を招かないように丁寧に案内する」を念頭に、チームワークを見せてくれました!
今回は5名の学生がボランティアへ参加。開場後にお客様がスムーズに入場できるように、受付とホール内の2チームに分かれて、お客様対応を行いました。学生たちも初めて訪れた会場ですが、お客様をきちんと案内し質問に対応できるよう、5人で情報を共有したりアイデア出し合いながら、ボランティアに従事。「毎年来ている」「楽しみにしていた」などお客様から声をかけられることもあり、区民にとってこの行事がどのような意味を持つものなのかを考えさせらるボランティアです。
2023年、世界では戦争など争いごとも多い一年でした。その背景の一つには、コミュニケーション不足があると感じていますが、これは世界だけでなく日本国内にも当てはまることだと思います。コミュニケーションをとりお互いを理解する、心の繋がりを持つということを「第九を演奏・鑑賞する」という体験を通して、多くの方に感じてもらいたいと考えています。毎年思うことですが、ECCの学生さんはとても熱心な仕事ぶり。彼らの真摯な姿勢や表情が、コンサートの雰囲気を作り上げる一つの力となっています。コンサートは出演者だけでなく、スタッフの方々と力を合わせる総合芸術。これからも同じようにご協力いただきたいです。
1千人の第九運営委員長
佐々木 博史さん
太田みゆさん
ECC国際外語専門学校
エアラインコース 1年
- 参加したきっかけを教えてください。
- もともと音楽が好きだったので、音楽関係のボランティアを通して地域の方と交流したいと思い、参加を決めました。
開場後は、ホール内での誘導を担当。一人ひとりにわかりやすく説明をしないと混乱を招いてしまうので、伝え漏れがないように注意しながら案内するのが、少し難しかったです。今後も会場案内のボランティアをする機会があった際には、お客様一人ひとりの目を見て情報を伝えるように心がけたいなと思いました。
大城優乃さん
ECC国際外語専門学校
エアラインコース 1年
- 参加してみてどうでしたか?
- 入り口で受付を担当したのですが、こんなにたくさんの方がいらっしゃるとは知らなかったので、とても驚きました。「毎年暮れの第九が楽しみ」と声をかけて下る方もいて、地域の方に愛されているイベントだということがよくわかりました。受付ではゆっくりチケットを用意される方もいらっしゃれば、チケットを自分でちぎって渡してくださる方も。お客様によってペースが違うので、もう少しそれぞれの方に適した声かけをできればよかったなと感じています。卒業後にエアラインの仕事へ就く際も、今日の経験が役に立ちそうだなと思いました。
「今年は当日券の販売は無し」と事前に聞いていたものの、列がどんどん伸びていく様子に驚いた開場時。お客様の中には着物を着ている方などもいらして、この演奏会を楽しみにしていることが、会話や表情はもちろん、その姿からもうかがえました。
この日のために練習に励んできた合唱団の方々、そしてこの日を心待ちにしてきた観客の方々。待ちに待った演奏会が、受付での案内やホールでの対応によって、さらに思い出深い出来事になると考えると、学生たちの役割の大きさに気づかされます。
すべてのお客様が席に座り開演を無事迎えた頃には、実行委員長の佐々木さんが話されていた通り、コンサートは出演者だけでなく、スタッフの方々と力を合わせる総合芸術という言葉の重みを感じました。地域の方にとって、一年を締めくくるためになくてはならない本イベント。来年も同じように、みんなが一丸となってイベントが開かれることを楽しみにしています。
(ハピボラ編集部)