培ってきた英語力で、大会運営に貢献
開催21回目を迎えた「2025 国際親善女子車いすバスケットボール大阪大会」(大阪カップ)。今年はオーストラリアとカナダ、タイのナショナルチームが来日し、日本を含めた4カ国で大会が行われました。
1戦目となった日本VSオーストラリアの試合には、子どもから大人までさまざまな世代が観戦席に。日本チームには2024年のパラリンピックに出場した選手や次のパラリンピックを目指す選手が。観戦客も、白熱するボールの奪い合いや得点シーンを見逃さないよう、目を見張り観戦している様子がうかがえました。
大会の最後、優勝の座はオーストラリアへ。しかし、日本チームは2位の座を獲得! 普段はあまり触れる機会がない、車いすバスケの迫力とおもしろさを体験できる国際親善試合です。
空港へのお迎えからはじまり滞在中の日常生活、そして試合当日、と、チームに付き添ってメンバーが滞りなく過ごせるよう、通訳としてサポートします。大会前は、地域の中学校を訪ね親善交流会を行い、中学生と選手たちをつなぐ役目も担いました。
国際親善試合という大きな舞台で選手のサポートができるのは貴重な機会。開会式や授賞式での通訳も務め、大会運営における要の一つとなるボランティアです。
オーストラリアとの得点差を、じわじわとつめていく日本チーム。諦めない姿勢に、観戦席の小学生たちも大きな声で応援!
次の試合を控えるカナダチーム。通訳を担当した山口学園の学生と一緒に、日本とオーストラリアそれぞれにエールを送ります。
空港へのお迎えからはじまり滞在中の日常生活、そして試合当日、と、チームに付き添ってメンバーが滞りなく過ごせるよう、通訳としてサポートします。大会前は、地域の中学校を訪ね親善交流会を行い、中学生と選手たちをつなぐ役目も担いました。
国際親善試合という大きな舞台で選手のサポートができるのは貴重な機会。開会式や授賞式での通訳も務め、大会運営における要の一つとなるボランティアです。
オーストラリアチームと地域の中学校の親善交流会へ。中学生からの歓迎の言葉を選手たちに通訳しています。
交流会では、中学生たちの車いす体験タイムも。通訳だけでなく、ボール拾いなどもしながら、進行がスムーズにいくように活動しました。
開催初日。開会式で通訳をする学生。自信を持って話せるよう、事前に翻訳した文章を先生にも確認してもらいながら準備しました。
試合中、チームのコーチから質問を受け通訳する場面が。チームと大会運営側の架け橋になり、海外チーム側の疑問や不安が生じないように、常に心を配りました。

大阪カップでは、海外チームとのコミュニケーションを通して通訳の実践ができるほか、泊まり込みで濃密な経験ができます。今回学生たちは、大阪の街へ選手と出かける場面もあり、街中にある不便に気づくシーンがあったようです。語学だけでなくスポーツ、そして福祉の面で、将来に活かせるような発見ができたのでは?と感じます。今回参加してくれた学生は、いつにもましてチームとの懸け橋という役割を進んで引き受けてくれました。チームや事務局を明るくしてくれる存在だったと思います。ぜひ今後も学生さんには、大阪カップを通して、英語力や人間力を高めてほしいと願っています。
国際親善車いすバスケットボール大阪大会実行委員会
事務局総務 角正 真之様
上嶋さん
ECC国際外語専門学校
グローバル英語コース 2年
- 参加するうえで心がけたことは?
- 開会式の通訳を担当することになったので、事前にもらった原稿見ながら単語を調べたり、知らない言葉は先生と発音を確認したりしました。実際に会場で通訳をする際は、大会委員の方が話す丁寧な日本語を、自分の中で噛み砕きながら、うまく自分の使える英単語で伝えようと意識して取り組みました。ボランティアをする前は、自分の英語が本当に伝わるのかどうか不安に感じていましたが、実際にやってみると滞りなく進めることができ自信につながる経験でした。これからは控えめにならず、このような機会があればどんどん挑戦していきたいです。
中西さん
ECC国際外語専門学校
グローバル英語コース 2年
- 参加してみてどうでしたか?
- 1週間、チームに付いて通訳をするということを聞き、絶対に自分にとって良い経験になるなと思って参加しました。私の担当したタイチームは英語を話せる方が2名のみだったのですが、話せない選手もみんな私の名前を覚えてくれて、何かあるといつも名前を呼んで、ジェスチャーでコミュニケーションをとろうとしてくれたことがとても嬉しかったです。言いたいことや反応が誤解なく伝わるように、普段日本語で話す時よりもリアクションを大きくしたり返事をはっきりと伝えたりして、コミュニケーションをとるように心がけました。
深町さん
ECC国際外語専門学校
グローバル英語コース 2年
- 参加しようと思ったきっかけは?
- 高校生の頃、ECC国際外語専門学校のオープンキャンパスに行き、大会通訳のボランティアについて知りました。もともとスポーツをやっていたので、自分もぜひ大会通訳をしたい!と、それが学校を志望するきっかけの一つに。そこから勉強を頑張って、念願の通訳を担当できることになり、とても嬉しかったです。本番までに話す力をもっと伸ばしたいと考え、バイト先で同僚の留学生たちに英語で話すようにしてもらい、実践しながら準備をしてきました。選手はみんなとてもフレンドリーに話してくれて、親善交流会をきっかけに選手たちとより絆を深められたように感じています。この春からニュージーランドへ留学します。今回の経験は、ネイティブの人と英語で交流するという点で自信をつけることにつながり、留学がますます楽しみになりました。
学生たちが積極的に話しかけ通訳をしている姿を見て、来日した選手やチームメンバーたちの良い思い出になるように努めている姿勢を感じる取材でした。英語を使うことがゴールなのではなく、英語を用いて生み出す人間関係や交流という、言語の先にあるゴールに向かって、それぞれが熱意を持って取り組んでいることが伝わってきます。
大会の通訳ということで、もちろん正確性が求められますが、選手一人ひとりと言葉を交わし関係を築いていくことは、英語を使うことで広がる自分の未来を想像する貴重な体験だったのではないかと思います。(ハピボラ編集部)